Q. この企画に魅力を感じた理由は何ですか?
A. ヴェルナー・ヘルツォーク監督と一緒に仕事ができること。イギリスのアートシアターに、時々彼の映画を見に行ってました。ヘルツォーク監督は、今までにない独創的な人です。
Q. ヘルツォーク監督はクラウス・キンスキーを銃で脅したことで有名ですが、
その監督と仕事をすることに不安はありましたか?
A. いい加減な噂だと思います。興味ありません。そんなことはどうでもいいですよ。僕が興味を惹かれたのは、卓越した映画監督と仕事をするということだけです。
Q. 撮影の前に監督の作品を観た事はありますか?
A. 僕は14歳か15歳の時から彼の映画を見ていますよ。大ファンだったんです。『カスパー・ハウザーの謎』、『アギーレ・神の怒り』、『フィツカラルド』、『ヴォイツェク』、『ノスフェラトゥ』、『シュトロツェクの不思議な旅』などすべて好きですね。監督の作品には夢中になります。彼のドキュメンタリー作品も大好きですよ。 偉大な映画制作者の一人だと思いますね。僕は、新人の映画監督と仕事をすることが多いので、該当しないけど。一人の監督と仕事をする前に、参考となるものがなくても、気にしませんよ。ヘルツォーク監督は、非常にたくさんの映画制作者や役者に影響を与えています。もし映画制作者になりたいなら、ヴェルナーについて知っておく必要がありますね。
Q. ハヌッセンについてはいかがですか? どんな男性ですか?彼の動機は何でしょうか?
A. 彼はペテン師です。芸人です。動機は、おそらく、恐れでしょう。発見される恐れ。芸人には、エゴは不可欠な要素です。でもまた、発見されたり人目にさらされたりする恐れもあります。それが動機でしょう。悪い奴でいる方が彼にとっては楽ですから。プライベートな経歴の真実を隠すなら何にしても、わかったら殺されるでしょう。
Q. この映画を作る前に、ドイツのヴァイマールについて何を知っていましたか?自分が戦争に巻き込まれていた時期でしたか?
A. 僕は多くのことを知っていました。父が戦争に行っていたのでね。ドイツに戦争がもたらした影響についてはよくわかっていました。みんなと同じくらい、本などから得た知識もありました。映画制作者としてその辺りの歴史には興味があります。僕が監督として映画を作るなら、興味がある歴史的時代ですね。
Q. ジシェとマルタを演じた役者たちとの仕事はいかがでしたか?
A. 彼らは役者ではないから、おもしろかったですよ。一人は文字通り、世界で最強の男。彼との仕事は楽しかったです。もう一人はコンサート・ピアニスト。どちらもそれまで役者の経験はありませんでした。とても心配していたけれど、失うものは何もなかったし。時には経験者よりも、初めての人の方が、演技が上手だったりします。この映画の制作中で、彼らとした仕事は、貴重な経験のうちに入りますね。ジシェは大食いだったし、二人はとても勇気のある良い人たちでした。

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