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Q: ニュージャージー州をベースにした5部作が「アスキュニバース」と呼ばれていますが、全ての映画に関係性があり、作品をまたがってキャラクターが行き来するスタイルはいつ思いついたのですか?
Kevin: 最初から決まっていたわけじゃないよ。ジェイとサイレント・ボブは『ドグマ』に登場することが決まっていた。『クラークス』の前に書いていた準備稿じゃなくて、その後に第一稿を書き始めたときに、彼らが好きで、特にジェイのキャラクターが好きで、『ドグマ』に入れたいと思った。『ドグマ』は順番として『クラークス』の次には作られなかったわけだけど、2作目の『モールラッツ』にジェイとサイレント・ボブを登場させたんだ。当初はジェイとサイレント・ボブだけが前作から続いて登場する唯一の接点だった。
前作との関係性を持たせるというシチュエーションになったのは、『モールラッツ』のスクリーニングで評判が悪かったことが要因なんだ。評判の悪さはオープニングシーンの長さにあった。タイトルが『モールラッツ』なのに、モールにたどり着くまでに30分もかかってしまうんだ。そこで新しいオープニングのシーンを撮影した。脚本を書き直す時に、1作目に登場した、プールで溺死するジュリー・ドワイヤーという女の子の話を組み込もうと思いたったんだ。それがキッカケで、前作との関係性を持たすというスタイルが始まった。
『チェイシング・エイミー』でも、ジェイとサイレント・ボブが再び登場するし、ホールデンとアリッサがクラブで同級生の話をしているときも、ケイトリン・ブリー(コンビニで死人とセックスする)やジュリーの話が登場する。関係性を持たせるということが僕自身の中で鮮明になっていった。偶然が招いた結果だ。ジェイとボブが『クラークス』以降、『ドグマ』や『モールラッツ』に出演することは決まっていたけれど、ただそれだけのことだった。でも、その後は過去の作品で知っている人物や、知らない人物まで登場させるようになり、次第に膨らんでいった。徐々にコミック界に存在する世界と似てきた。マーヴル・コミックやDCコミックスの世界ではスーパーヒーロが同じ世界に共存している設定になっていて、時にタッグを組んで戦ったりするよね。
Q: ミュージシャンや映画人の中にもニュージャージー出身であることを誇りに思っているケースが多いと感じるのですが、あなたにとってもニュージャージーは特別な場所ですか?
Kevin: 当然、誇りに思っているけれど、どちらかというと自分の中にある厄介者的な存在かもね。ニュージャージーの住民はNew York Cityの影で育ってきた。NYCは世界の中心だ。その影で育ってくると、人々の笑いのネタになる、バカにされる対象になってしまう。毎日仕事のためにNYCに通勤していたとしても、絶対にNYCの住民としては認められない。70年代は化学廃棄物などの投棄場所だったから、そういう関連のジョークの対象にもされてしまう。「アメリカのワキの下」と言われてきた州だ。その州の出身だとコンプレックスのかたまりになってしまう。いつもバカにされてしまうから、自己防衛の作用が強くなってきて、やがてその守る力が誇りへとすり変わっていくんだ。
Q: スタッフのスコット・モージーをはじめ、ソウル・アサイラムのデイブ・パーナー(『チェイシング・エイミー』で音楽を担当)等、気心が知れたメンバーで映画を作り続けることは大事なことですか?
Kevin: もちろん。アメリカでは「故障してなければ、修理する必要はない」という諺のようなフレーズがある。僕が一緒に仕事をしてきた人達は「故障してない」。一緒に仕事をしてきて気に入った人、良い仕事ができた人達はなるべく近くに居続けて欲しい。監督によっては可能な限り多くの俳優と仕事をしたいと言っているが、その考え方が理解できない。僕に言わせれば、ベン・アフレックのことは大好きで、いい俳優だと思っている。だからベンが僕の映画に毎回出演してくれるなら、一生出演してほしいよ。それはジェイソン・リーも同じこと。才能を認めていて、尊敬していて、インスピレーションを与えてくれる人がいれば、仕事が終わる頃には友達にもなっているわけだから、次の機会にも仕事をしたいと思う。そして、新しい映画を作るにしても、過去の関係が良好なら、きっと続いていくことだよね。
「最高の職場の環境とは、自分のパーソナルな生活とプロフェッショナルなワークライフが共存できる場所」ベンがよく言っている。それはビュー・アスキューの基本理念でもあると思ってる。
Q: この映画ではキャストはもちろん、監督のウェス・クレイヴンにしてもミラマックス社の社長ハーヴェイ・ウェインスタインにしても、セルフ・パロディーを受け入れていることがスゴイと思います。基本的に、それらのネタはケヴィンが考えたのですか?
Kevin: 全て台本に書き込まれていた。でもセルフ・パロディーネタを書く場合、セリフに誰かが登場する場合、名前を使用する許可はもちろん、出演が必要となるから、書く前に事前に打診する。確認しないで書いても、後で読んでもらって却下されるなら、最初から書く意味がない。まずは具体的なセリフが決まっていない段階で映画そのものに参加する意思があるかを確認するようにしている。ディメンション(本作品の製作会社)の社長であるボブ・ウェインスタインはウェスと仕事をしていた。彼に「ウェスは参加してくれるかな?」と聞いて、「彼はやると思うよ」と言われてから、ウェスの演じる部分を書いたんだ。ガス・ヴェン・サントも全く同じ。ベンとマットに意見を聞いたら、「興味を持つと思うよ」と言われた。その承諾をもらってから脚本に書き込み、書いたら今度はそのセリフをチェックしてもらう。ウェス・クレイヴン、ガス・ヴァン・サント、ジェイソン・ビッグスやジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク、それにミラマックスのスタジオそのものも振り回しているからね。でも依頼したなかで98%くらいは了承してくれたよ。自分をジョークにするユーモアを持っている人はすごくチャーミングだと思うよ。人柄の良さを象徴している。例えば大スターが自分自身をバカにしていると、その俳優の人間的な部分を垣間見た感じがするよね。
Q: 映画の名場面のパロディがストーリーに織り交ぜてありますが、パロディ・シーンありきでストーリーを考えたのですか、それともストーリーを考えた後にパロディ・シーンをあてはめたのですか?
Kevin: どちらかと言えば、ストーリーありきで、後からパロディ・シーンを入れるという形をとっていたね。あのE.T.の自転車のシーンはボブのアイディアだったんだ。「ここにE.T.のシーンはピッタリだと思うよ。月を横切るシーンは予告編にも使える」と言われたけれど、長い間その提案を拒否し続けた。ライトセーバーの決闘シーンがあるから、それ以上何が必要なんだというのが僕の考えだったけど、ボブがどうしてもそのシーンをと言うものだから、折れて追加したんだ。実際に観客の間で、あのシーンは大反響を受けたよ。彼の直感は正しかったということだね。
Q: マーク・ハミルにコック・ノッカーの衣装を見せる時は勇気要りませんでした?
Kevin: 彼はできる限り派手にいきたいと考えていた。ヘアスタイルとマスクもばっちりと決めたかったんだと思う。一時は自分の顔を隠すためにマスクを着けたいのかと思っていた。自分がマーク・ハミルという事実をバラしたくなかったのかと。でも演じるならとことんバカで存在感のある役にしたかったみたいだ。だからあの衣装とヘアスタイル、マスクを着用することに何よりもノリ気だったのはマーク・ハミル本人だった。「おおきな拳」を見せたときの彼のリアクションは相当笑えたよ。
顔のメイクを決定するために、何パターンかテストをした。結局典型的なマスクのメイクに決まったけど、顔に男性器のイラストを書いたメイクも試したんだ。タマが2つと棒が顔の中心を貫いていたよ。テスト撮影をした日は、『グッド・ウィル・ハンティング 2』のパロディ・シーンの撮影日でもあった。だからそこにベンとマットも来ていて、マークに2人を初めて紹介した。「こちらはマーク・ハミル」と言うと、2人は「大ファンです、お会いできて光栄です」と言ったけど、ベンはその後「ねえ、顔に棒が書かれているよ」と付け加えてたね(笑)。
Q: ベン・アフレックはジェイ&サイレント・ボブはまた復活すると言っています。あなたがあの2人のキャラクターにとりつかれているから。本当のところはどうなの?
Kevin: ベンは、いつかは僕があの場所に戻ると公言しているよね。一番ありうる可能性として、『クラークス』のアニメ映画を作ったら出演すると思うよ。アニメ版のジェイとサイレント・ボブが…。実写版はないね。でも映画が日本で大ヒットしたら、『ジェイ&サイレント・ボブ 日本に行く』を撮るかもしれないよ。

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